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虚証の瘀血に「芎帰調血飲第一加減」 [漢方薬の話]

今日は、「芎帰調血飲第一加減」について書いていきたいと思います。

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芎帰調血飲第一加減 は、主に「気滞血瘀」を改善する漢方薬です。
気滞血瘀とは、ストレスなどで気が滞り、それが長引いて経絡を阻み、
血の流れも滞った状態を言います。
症状は、イライラ、頭痛、めまい、手足の冷え、生理痛、疲労倦怠感などです。

瘀血というと、「桂枝茯苓丸」が挙げられますが、これは活血に重きを置いて、
血を補うものがないので、虚証の人には強すぎる場合があります。
しかし、芎帰調血飲第一加減は、21種ものたくさんの生薬から構成されていて、
血の流れを良くしながら、血を補っていきます。
また、その補助として理気(気の巡りを改善)、健胃(胃を整える)、
温裏(胃腸を温める)、温経(経絡を温める)、鎮痛などの働きもあります。

そのため「産後の聖薬」と言われていて、婦人科疾患にも広く応用されています。
なかなか虚証の人の瘀血の薬は少ないのですが、
芎帰調血飲第一加減はその中でも総合的によく考えられたよい漢方だと思います。




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