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「めまい」と中医学 [中医学]

梅雨入りした地域も多くなってきましたが、皆さん体調は崩されていませんか。
梅雨時は、めまいを起こす方が多いです。

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中医学の古典には、
 「めまいは10のうち、虚が8,9を占め、実は1,2だけである」
とあるように、めまいは虚証(正気が虚している)の方がなることが多いです。
特に見られるのが、「肝陽上亢」と「気血両虚」の証です。


肝陽上亢
【病機】
ストレスなどにより、身体の中の陰が陽を抑制できなくなり、
肝陽が頭などの身体の上部を乱し、めまいになる。
【漢方薬】
杞菊地黄丸、天麻鈎藤飲


気血両虚
【病機】
慢性的な病気や生来の虚弱体質、ストレス、疲労などにより、気と血の両方が虚し、
頭部が十分に滋養されず、めまいになる。
【漢方薬】
帰脾湯、八珍湯、当帰補血湯


この他にも、梅雨時に多い「痰飲」が絡んでいるめまいもあります(この記事を参照)。
めまいは、証が混合した複雑なものが多いので、
「めまいにはこの漢方薬が効く」と簡単に言えるものではありません。
もし、漢方薬を考えている方は、詳しく証をみて診断してくれる専門家を探すことを
おすすめします。