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「風邪には葛根湯」ってほんと? [漢方薬の話]

気温が低くなり、風邪にかかる方が多くなってきました。
みなさま大丈夫でしょうか。

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「風邪には葛根湯」と日本ではよく言われていて、
ドラッグストアでも多くのメーカーの葛根湯が置かれています。


・・・しかし、風邪のすべてに葛根湯が効くのでしょうか?
それを知るには、まず中医学の「表寒証」と「表熱証」の症状についてみていきましょう。


「表寒証」

症状:強い悪寒、軽い発熱、頭痛、全身倦怠感、汗は出ないか少ない、口渇はない


「表熱証」

症状:軽い悪寒、高熱、頭痛、発汗、のどがからからで口渇あり


葛根湯は、外感風寒の表証の風邪を治す薬ですので、上の「表寒証」の症状が出ている方、
とくに首筋や肩など後背部のこわばりが強い方に用います。
辛味の生薬で風邪を発散し、温性の生薬で寒邪を散らします(辛温解表)。
下の「表熱証」の症状が出ているときは、葛根湯は不適当と言えます。
したがって、風邪のすべてに葛根湯が効くわけではないのです。


風邪をひいたかな?と思ったら、今の症状は「表寒証」と「表熱証」のどちらなのか、
(細かくというと、表寒証の中でも「表実証」と「表虚証」に分かれます)
症状と照らし合わせてみましょう。
もし、分からなかったら漢方の専門家に診てもらうのが一番確実です。



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