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切診とは? [四診]

今日は、四診のなかの「切診」についてです。

「切診」は、脈診と按診の二つがあります。

どちらも、医師の手を使って身体に触れて診察します。
この行為は、薬剤師・登録販売者には認められていないので、
医師がいない漢方薬局ではこの「切診」での診察は行えません。


まず、「脈診」についてですが・・・

脈は、気血・臓腑と密接な関係があります。
ですので、気血や臓腑に異常があれば、脈も影響を受け変化が見られます。
例えば、熱が盛んな時は気血の運行が早くなり、脈も速くなって有力になります。
逆に、寒くて気が滞っていると、脈の運行も遅くなり無力になります。

「脈診」は、脈の拍数・勢い・リズム、脈管の硬さなどから診断します。
臨床経験の豊富な医師では、28種類の病脈を見分けることが出来ます。


次に、「按診」ですが・・・

皮膚、四肢、胸部、腹部などを触診し、
熱を持っているか冷たいか、潤っているか乾燥しているか、張り具合はどうか、
疼痛があるか、緊張はあるかなどの反応を調べ、そこから診断します。


・・・という訳で、4回にわたって「四診」を書いてきました。
西洋医学に慣れていたら、「関係ないところを、そこまで詳しく診察するの?」と、
違和感や驚きを感じる診察法かもしれません。
でも、身体を部品として見ず、一つの有機体として見る「整体観念」が基礎の中医学では、
この「四診」は自然で理にかなった診察方法なのです。


やさしい中医学入門

やさしい中医学入門

  • 作者: 関口 善太
  • 出版社/メーカー: 東洋学術出版社
  • 発売日: 1998/07
  • メディア: 単行本



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